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山岸 功
JAERI-Review 2001-027, 52 Pages, 2001/07
酸性高レベル廃液に含まれるSr及びCsの分離及び固定化に用いる無機イオン交換体を選定するため、既存の交換体及び処分形態に関する文献調査を行った。Csの分離固定化には結晶性シリコチタネイトが有望であるが、Srの選択的分離に適した交換体は開発されていない。交換体の処分形態としてはセラミック固化体が適しているが、その安定性は交換体組成、固化体品質及び処分シナリオに大きく依存する。得られた結果をもとに、新規交換体に要求される吸着性能及び構成物質について検討した。
塚田 和明*; 大槻 勤*; 末木 啓介*; 初川 雄一*; 吉川 英樹*; 遠藤 和豊*; 中原 弘道*; 篠原 伸夫; 市川 進一; 臼田 重和; et al.
Radiochimica Acta, 51(2), p.77 - 84, 1990/00
核科学研究のためのマイクロ・コンピュータで制御できる迅速イオン交換装置を開発した。これは、反応槽、ガスジェット輸送部、インジェクター、イオン交換部、放射線源作製部および放射能測定部から成る。本装置を用いて、Cfの自発核分裂で生成するサマリウムの陰イオン交換分離を約8分以上行うことができた。また本装置は加速器を用いた重イオン核反応で生成する短寿命アクチノイドの分離にも適用可能である。
臼田 重和; 桜井 聡; 平田 勝; 梅澤 弘一
Sep. Sci. Technol., 25(11-12), p.1225 - 1237, 1990/00
被引用回数:1 パーセンタイル:27.36(Chemistry, Multidisciplinary)硝酸溶液中の強塩基性陰イオン交換樹脂に強固に吸着しているプルトニウムを溶離するため、硝酸-ヨウ化水素酸混合溶液を用いてプルトニウムの脱着挙動を調べた。プルトニウムの脱着は、混合酸溶液中の硝酸濃度が高くなる程増加した。しかし、ヨウ化水素酸は樹脂中で硝酸濃度とともに分解する傾向にあり、2.5Mを超えると溶離が困難であった。この混合酸溶出液中のプルトニウムの酸化状態は、3価及び4価の混合であった。硝酸溶液中の陰イオン交換樹脂に吸着しているプルトニウムを効果的に溶離するには、1MHNO-0.1MHI混合溶液が溶離液として適当であった。以上の結果をふまえ、ミクロ量及びマクロ量双方に対するプルトニウムの精製法を確立した。
臼田 重和
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 123(2), p.619 - 631, 1988/02
被引用回数:24 パーセンタイル:88.1(Chemistry, Analytical)重イオン反応で合成される短寿命アクチニド核種を研究する目的で、鉱酸-メタノール混合溶媒によるアクチニド元素の迅速イオン交換分離法を開発した。この溶媒は低粘度・低沸点のため高速溶離・蒸発乾固が容易で,しかもその残渣はほとんどない。しかし室温での迅速分離は分解能が悪く、テイリングを生じる。イオン交換の平衡速度を高めるため、低粒度のイオン交換樹脂を用い、これが分解しない限りの高温(90C)でのアクチニド元素のイオン交換挙動を分離の観点から調べた。硝酸-メタノール系陰イオン交換、塩酸-メタノール系陰イオン交換、塩酸-メタノール系陽イオン交換の3つの系で行い、いずれも迅速且つ効果的な分離法を得た。また、アクチニド元素を含む溶出液は直接測定試料皿上に滴下し蒸発乾固し、直ちに良質のソースを調製することができた。
臼田 重和; 篠原 伸夫
JAERI-M 86-188, 20 Pages, 1987/01
重イオン照射により合成される超プルトニウム元素の迅速分離およびソ-ス調整を行なうための簡単なイオン交換分離システムを開発した。本システムは、高温(100C以下)・高圧(40kg/cm以下)のもとで強酸・有機溶媒等あらゆる溶液を溶離液として用いることができる。本システムを用いて、塩酸系陽イオン交換法により、ウランタ-ゲットおよびアルミニウムキャッチャ-フォイルからO+U反応で合成されたFm(T/:30min)およびCf(T/:37.5hr)の迅速分離に適用し、満足すべき結果を得た。尚、本システムのセットアップ及び操作法についての詳細は付録に記す。
藤根 幸雄; 斎藤 恵一朗; 柴 是行
J.Chem.Eng.Jpn., 17(3), p.327 - 329, 1984/00
被引用回数:1 パーセンタイル:33.9(Engineering, Chemical)平均粒径100,200,600mのイオン交換樹脂を充填した固定床内において希薄塩化ナトリウム水溶液をトレーサーとして半径方向混合拡散係数を測定した。レイノルズ数が0.02から0.4の範囲で、混合拡散係数は210から610cm/sの小さい値を示した。ペクレ数は、実験範囲でレイノルズ数とともに増加し、1から8の値であった。これらの実験値はクロマトグラフィによる同位体分離の操作条件に対応するものである。
夏目 晴夫; 梅澤 弘一; 岡崎 修二; 鈴木 敏夫; 園部 保; 臼田 重和
Journal of Nuclear Science and Technology, 9(12), p.737 - 742, 1972/12
使用ずみ燃料の燃焼率測定を目的とするイオン交換系統分離法を開発した。まず、小量の硝酸とフッ酸をふくむ塩酸を溶離液として陰イオン交換により分族分離する。ついでいくつかの陽イオン交換あるいは陰イオン交換分離過程によって、各族から目的の元素を単離する。本法により単一の試料からウラン、ネプツニウム、プルトニウム、ならびに核分裂生成物としてセシウム、モリブデン、ネオジムなど、燃焼率測定のために定量を必要とする元素をすべて系統的かつ定量的に分離することができる。また、試料溶解のときに分取比モニターとして添加した銅を定量的に回収できることを示した。なお、燃焼率測定のためのルーチン業務におけるイオン交換分離技術の有用性を論じた。